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撮影/滝浦 哲
  • 建築地
    東京都瑞穂町
  • [概要]
    敷地面積
    925坪
     規模
    1階35.2 + 車庫7.5坪
    2階29.4坪 + バルコニー 1.7坪
     構造
    木造軸組
  • [仕様]
    構造材
    無垢材(杉・桧・ケヤキ)
    管柱:4寸 通柱:5寸
    羽柄材
    無垢材(杉・桧)
    造作材
    無垢材(タモ・米栂・ケヤキ)
    屋根
    外壁
    左官仕上げ
     窓 
    アルミ樹脂複合サッシ(ペア/Low-e)
    建 具
    フラッシュ戸(タモ・米松)
    内装
    床 :無垢板(ナラ・胡桃)
       洗出し(玄関・ポーチ)
    壁 :漆喰
    天井:漆喰
       無垢板貼り(米栂)
    キッチン
    造作キッチン(ステンレス・タモ)
    浴室
    ハーフバス+無垢板貼り(椹)
  • [職方]
    基礎
    鳶・栗原
    建具
    武井建具
    左官
    ミナミ工業
    植栽・外構
    彩苑(栗田信三)
    木工
    KIMU-WOOD

瑞穂の舎

私が生まれた昭和51年、東京郊外に建つ旧宅には4世代10人が賑やかに暮らしていました。それから数十年。家族が巣立っていくにつれて、親戚や友人の集まる機会は自然と少なくなり、家の老朽化も急速に進んでしまいました。「これからも愛着を持って住み継いでいける家をつくろう。」そうしてこの建替計画が始まりました。

依頼先探しも気が付けば2年になる頃。その日出会ったのは、新築なのに街並みに馴染んだ、控えめで優しい佇まいの建物でした。無垢の床と漆喰の壁の質感。品が良いのに気取っていない、親しみやすい雰囲気。それまでのモヤモヤが一気に吹き飛んでしまうような、気持ちよさと説得力を持った空間でした。

トトモニは、風通しの良い自由な設計事務所でした。そして職人気質なこだわりを持った頼れる存在でもありました。打ち合わせを重ねるごとに、設計・施工・施主の対等な信頼関係も生まれて、手前味噌ですけれど、素晴らしい家になったと思います。

暮らしと調和した飽きのこない設計。母の故郷の木材。しっかりとした構造の家に住む満足感。明かりが左官の壁をまわってできる陰影。アイアン製ポストの風合い。夏椿。木々に囲まれた玄関への小道。全てに作り上げた人たちとの思い出やエピソードがあります。
親世帯の大テーブルと薪ストーブを中心に人が集まると、まるで囲炉裏を囲んで団欒しているような、どこか日本的な懐かしさも感じます。暖かい季節には、妻と1歳になった息子と一緒に芝生の上で遊んだり、鳥の声や葉擦れの音を聴きながら花や緑を楽しんでいます。

以前この敷地には、亡き祖父が植えた大きな欅がありました。いつか活かせたらと、数年前に父が伐り製材しておいたその木は、トトモニの手で趣ある表情の柱と框に姿を変え、今も家族を見守ってくれています。いつか息子が大きくなった時、この柱から何かを感じ取ってくれるかなぁ、なんて想像する楽しみもできました。

最後に、見学させていただいた施主様、我が家に携わってくれたたくさんの方々、本当にありがとうございました。トトモニの皆さん、末永くよろしく。これからもいい家つくってくださいね!

(住まい手)