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撮影/高木 信行
  • 建築地
    東京都国分寺市
  • [概要]
    敷地面積
    32坪
     規模
    1階12.0坪 2階12.8坪 述べ床 24.8坪
     構造
    木造軸組(外張断熱・躯体内通気)
  • [仕様]
    構造材
    土台・柱:無垢材(杉・桧)
    梁:無垢材(米松)
    羽柄材
    無垢材(杉・桧・赤松)
    造作材
    無垢材(米栂)
    屋根
    人工スレート
    外壁
    左官仕上げ
     窓 
    アルミ樹脂複合サッシ(ペア/Low-e)
    内装
    床 :無垢板(樺桜・ナラ)
       ※一部洗出し(玄関)
    壁 :漆喰(パターン仕上げ)
       ※一部タイル仕上げ
    天井:漆喰(フラット仕上げ)
    キッチン
    造作キッチン
    (天板:ステンレス 面材:シナ)
    浴室
    ハーフユニット(上部:桧無垢板)
  • [職方]
    建具
    島田建具
    植栽・外構
    彩苑
    木工
    KIMU-WOOD

おいしそうな家

夫は 基礎や断熱など技術的なことにこだわり、新築住宅の購入を希望していました。私は 建売住宅の経年変化が楽しめない素材や、小分けにされた間取りに疑問を感じ、中古住宅がよい。と意見が違っていました。しかし、どういう生活や子育てをしたいのかを話し合っていくうち、「家を建ててみよう」ということになりました。

建築条件を外す際、不動産屋さんから「家がピカピカでも、本人はボロボロになりますよ」(※注文住宅に費やす労力は並大抵ではないという意味?)と脅されましたが、やってみると家づくりに関する全ての事が楽しく、勉強になりました。 地鎮祭や上棟の餅まき、トトモニでの打ち合わせ(田園調布素敵です)、自分たちでやった床の塗装など。

そして一番感激したのが、職人の方のお仕事を間近で見られたことでした。たくさんの方に知恵とすばらしい技術を貸していただき、家も家族も、物凄いエネルギーをもらいました。 長い工期だったかもしれませんが、この家と親しくなり住まう覚悟ができるには、この時間と手間や儀式が必要だったように思えます。

夫は朝起きると、カーテンを「ピシャ!」と開けて回ります。朝日が漆喰の壁に反射して、部屋中に広がるのが気持ちよいのだそうです。空気がやわらかく、あまり日当たりのよくない1階でも息苦しさがありません。子どもたちは、窓から見える景色にボーっとしたり、居心地がいい場所(大人も大好きな出窓付近)を見つけたようです。木々の間を通るようなアプローチは出かけるときはわくわくして、帰ってくるときは安らぎを感じます。既に長年住み慣れたような居心地の良さを感じています。

まだ生活をスタートさせたばかりですが、この家で過ごしたことを心の奥深くに記憶し、いつまでも懐かしく思い出せるような家となるよう、暮らしていきたいと思います。

(住まい手)

まもなく完成というときにOさんがぽっとつぶやいた言葉
「おいしそうな家だなぁ」
初めて聞くその表現に、一瞬「???」。どうやら 赤ちゃんのお尻を見ていて、あまりに愛おしくてかわいらしくて 思わず、食べちゃいたい!と思う そんな感覚だったとのこと。
住む前からこんなに愛おしく感じてもらえる家って、なんて幸せなんだろう!Oさんならではの表現と愛情ににんまりした瞬間でした。

(作り手)