vol.1 「健康住宅」~私の子供たちは真冬でも半袖、半ズボンで山歩き~

健康住宅・・・ここ数年で出てきた言葉らしい。
どんな意味なのだろう?健康な住宅?家が健康?意味が分らない。
健康になれる家のことだろうか?
健康を害さない家のことかな?

家とは本来、そこに住む人を守るためのもの。
外敵から家族や自分、財産を守るため、
雨露をしのぐため、
強風や大雨でも安心して生活できるために家は進歩してきた。

家の原則は「住まい手が安心して生活できる」である。
健康でいられない家なんていうのは、そもそも家ですらないと思う。
健康を害さない家です」とわざわざ謳わなくてはならないようなら、
そんな悲しいことはない。

健康になれる家」というのは惹かれる。
そこに住むことによって健康になれる・・・素晴らしい。
そんな家を作り出していきたい。

じゃあ健康になれる家とはどんな家?

例えば温熱環境について考えてみた。
寒い家、暑い家というのは健康なのだろうか?不健康なのだろうか?

一般的に言って、高断熱住宅が健康住宅とされると思うが、
子供には厳しいくらいの環境を与えたほうが、大人になってから健康になれると言う。
私の子供達は真冬でも半袖、半ズボンで山歩きをしている。
スパルタである。
でも虐待ではない(と思っている)。
泣く子もいるが大半は元気に走り回っている。
小さいときに暑さ寒さに対応できる肉体を作っておくと将来の健康に寄与するらしい。

それに、あるとき高断熱の家を建てた住まい手が言った。
「外との温度差が激しすぎて、逆に風邪を引いてしまいそうです。」
こうなると何がいいのか分らない。
でもお年寄りが、暑さ寒さが厳しい家に住むのは健康とは違うだろうな・・・。

よく思うのが「過ぎたるは及ばざるが如し」という言葉。
強い日差しの中、森の中に入ってほっと一息つけるくらいの涼しさを良としたい。

家の中に外とは全く別の環境を作るのはやりすぎだし、
健康かどうかは別として健全でない。

温熱環境にはこれが健康という明確な回答はないだろう。
健康住宅=絶対善というイメージが沸くし、
健康住宅ならいい家だと思ってしまう。
でもこれが健康だと言い切れるものはそんなにない。

さらに家づくりは温熱だけでなく、
エコやランニングコストなども
複合的に考えるのでなかなか難しい。

人によって求めるものが違うから、
温熱環境も住まい手さんにとってベターなものを見つけたい。

(齊藤元彦)